通うだけでも立派です！｜ブログ｜習志野台の内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

＜食事運動療法は実際は難しい＞

医療では、医者から何かしら病気について指導が入ります。

「痩せなさい」「運動しなさい」「酒やめろ」「タバコダメ」

「たくさん野菜をとりなさい」「甘いのもダメ」といった厳しい指摘が入りがちです。

高血圧や糖尿病、肥満といった多くの病気は生活習慣との関連があります。

医者の指示どうりに生活を送ることができれば、効果は確かにあるとは思います。

しかし、

考えてみてください。生活習慣というのは医者のゲキだけでそう簡単に修正されるものじゃございません。

タバコも甘いものも塩分も体に悪いというのは患者さんも十分承知です。

検査結果などが悪くなると「そんな生活しているからだよ」という医者からの指摘は耳が痛いですよね。

生活習慣を変えなさいということは我々医者に置き換えてみると

「あなたの診療スタイルを変えなさい」というくらいに難しいものなのです。

だから、そう簡単にはできません。

人にはなかなか実行できない理由がそれぞれあるのです。

疲れ果てた後の一服は格別でしょうし、頑張ったご褒美として大好きなアイスも悪くないと思います。

ただし、勘違いしていけないのは好きにしていいと放任しているのではありません。

患者さんの行動を変えることを難し言葉ですが、「行動変容」といいます。

医学部では医学知識は詰め込まれませんが、患者さんの意識をどう変えるのかという授業はありません。

検査の結果が悪かろうが、医者からきつい指導をうけようが、定期的に通院を続けることが素晴らしいし、これもそう簡単にはできません。

だって、病院に来ない人も多いのですから・・・・・・

病院に来るって大変なことなのです。時間もお金もかかりますし。

今はできないが、なんとかできるようにしてあげる。

できない理由も聞いてあげる。

そして長く、無理やストレスがない形で一緒に考えていきたいものです。