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リウマチ膠原病

Rheumatic Collagenosis

Rheumatic
Collagenosis

リウマチ膠原病|たけしファミリークリニック|北習志野・習志野台の内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

膠原病とは?

膠原病とは、免疫力・抵抗力に異常をきたし全身のあらゆる臓器に慢性的な炎症を引き起こす疾患群の総称です。本来は自分の身体を守る働きをする免疫能が自分自身の臓器を攻撃する異常な免疫反応が起こることから「自己免疫疾患」とも呼ばれます。
当院では、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、混合性結合組織病、多発性/皮膚筋炎、血管炎症候群などの膠原病、膠原病類縁疾患として、シェーグレン症候群、ベーチェット病、成人型スチル病、リウマチ性多発筋痛症、アレルギー疾患として、気管支喘息や好酸球増多症の診療にあたっています。

膠原病のイラスト

リウマチ・膠原病の症状は?

リウマチ・膠原病が疑われる症状

関節リウマチについて

関節リウマチは関節が腫れ、放っておくと関節が変形してしまう病気

関節リウマチとは、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。
腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じるのが、他の関節の病気と異なる点です。
手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
その他にも発熱や疲れやすい、食欲がないなどの全身症状が生じ、関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。

早期に現れやすい関節リウマチの主な症状

リウマチのイラスト

1.朝のこわばり

  • 朝起きてすぐに手が開きにくい、体を動かしにくい。症状は起きて30分程度で消える。
リウマチのイラスト

2.関節の痛みや腫れ

  • 関節に痛みが生じたり、熱をもって腫れたりする。
  • 関節の痛みや腫れが左右対称に現れる。
  • 多くの関節が同時に腫れたりする。

関節リウマチの症状は、朝起きてから30分以内くらいに最も出やすく、日中や夜は落ち着くのが特徴です。その意味で、朝の身支度や朝食の準備などは初期症状に気づくことができるかもしれません。
関節リウマチは女性に多く、痛みや腫れの症状は手指の第2関節に出るのが典型的で、左右対称になりやすいことが知られています。しかし、左手の小指だけ、右膝だけ、といように「単関節型」と呼ばれる症状を訴える人も少なくありません。
このように典型例が当てはまらないケースもあるので、症状が気になる場合には早めに受診が必要です。

リウマチチェックリスト

リウマチチェックリスト

関節リウマチの症状の進み方

関節リウマチのイラスト

主な症状は関節の腫れと痛み

関節リウマチの初期症状は、関節の炎症に伴うこわばり、腫れと痛み、発熱などです。病気が進行すると関節の軟骨や骨が破壊され、関節の脱臼や変形などが生じるようになります。さらに関節破壊が進むと、日常生活や家事、仕事に支障が出て介助が必要になるなど、生活をする上での機能障害が進行します。

関節リウマチの進行度は関節破壊と機能障害の程度から分類

一般に医師は、関節リウマチの進行度を関節破壊と機能障害の程度から判定します。関節破壊の進行の程度は4段階のステージに分類されます。

  • ステージⅠ(初期)はX線検査で骨・軟骨の破壊がない状態、
  • ステージⅡ(中等期)は軟骨が薄くなり、関節の隙間が狭くなっているが骨の破壊はない状態、
  • ステージⅢ(高度進行期)は骨・軟骨に破壊が生じた状態、
  • ステージⅣ(末期)は関節が破壊され、動かなくなってしまった状態です。

関節破壊の進行度(ステージ)

また、関節破壊の進行に伴う日常生活の障害(機能障害の進行度)は、4段階のクラスに分類されます。

  • クラスⅠ(ほぼ正常)は健康な方とほぼ同様に不自由なく生活や仕事ができる状態、
  • クラスⅡ(軽度障害)は多少の障害はあるが普通の生活ができる状態、
  • クラスⅢ(制限)は身の回りのことは何とかできるが、外出時などには介助が必要な状態、
  • クラスⅣ(不能)はほとんど寝たきりあるいは車椅子生活で、身の回りのことが自分ではほとんどできない状態です。

関節破壊の進行度(クラス)

関節破壊の進行度(クラス)

リウマチの治療

薬物療法

(1)非ステロイド性抗炎症薬

この薬は、痛みに関連するプロスタグランジンという物質ができるのを防ぐことで、リウマチの痛みや炎症を軽くします。ただし、病気の進行を止めることはできません。

(2)ステロイド(副腎皮質ステロイド)

活動性の高いリウマチに対して、抗リウマチ薬の補助として用いられます。速効性のため、日常労作を改善することができます。ただし、ステロイドを長く使っていると、糖尿病や骨粗しょう症、白内障、感染症などを合併しやすくなるので、抗リウマチ薬が効き始めたらすみやかに減量、もしくは中止します。

(3)抗リウマチ薬

リウマチ治療の主体となる薬です。リウマチの免疫異常を調節したり、抑制することで効果を発揮します。効果が現れるまでは非ステロイド性抗炎症薬やステロイドが併せて用いられますが、効果が出始めたら、それらの薬は止めることもできます。
また、治療効果を高めるため、抗リウマチ薬を2剤以上併用することもあります。
どの抗リウマチ薬も効果の程度に個人差がありますが、抗リウマチ薬の中には、有効率が高く、関節破壊の進行を遅らせることができ、リウマチ治療の中心薬として使用されている薬剤もあります。ただし、骨髄抑制、肝障害、間質性肺炎などの重い副作用が起こることがあるので、定期的に検査を受けながら服用することが大切です。

(4)生物学的製剤(バイオ医薬品)

生物学的製剤は、炎症性サイトカインのTNFα、IL-1、IL-6やT細胞などを標的として炎症を抑え、軟骨や骨の破壊の進行を大きく抑えることのできる薬です。抗リウマチ薬の効果が不十分な場合に用いられ、点滴注射や皮下注射で投与されます。わが国では、平成15年に抗TNF製剤が登場してから、現在までに7種類の生物学的製剤が使用可能になりました。患者さんが自分で注射できるキットも登場し、より便利な使い方ができるようになっています。また、最近では特許期間が満了した生物学的製剤の後続品で薬価が安いバイオシミラーも発売されています。
一方で、感染症を始めとする副作用や、高価であることなど、いくつかの問題点もあります。

リウマチ治療薬の分類

日常生活での注意点

リウマチ体操を積極的に行うことで、関節の機能が保たれ、筋力が維持されます。また、体調をくずさないように注意しましょう。それには、十分な睡眠や保温につとめ、栄養のバランスをとって適正体重を守ることが大切です。骨のためには、カルシウムやビタミンDを積極的にとる、お酒を飲みすぎない、なども重要です。治療薬については、自分の飲んでいるお薬について、作用や副作用をよく理解し、何か変化や異常があったら、主治医に相談するようにしましょう。できれば、お薬のリストを常に携帯し、万が一副作用が出たときに早めに対処できるようにしておきましょう。
リウマチは経過が長くなることもあります。患者さんも、ご家族も、ゆったりとした気持ちで、根気よく治療していく心構えが必要です。

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