🦠マイコプラズマ肺炎が再び流行しています！長引く咳に注意を！｜ブログ｜習志野台の内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

最近、全国的にマイコプラズマ肺炎の患者さんが増えています。

特に子どもや若い世代を中心に流行が広がっており、学校や家庭内での感染も増えています。

🩺どんな病気？

マイコプラズマ肺炎は、ウイルスでも細菌でもない「マイコプラズマ」という微生物による肺炎です。
感染してから症状が出るまで２～３週間ほどかかり、発熱やのどの痛みのあとに乾いた咳が長く続くのが特徴です。

• ３８～３９℃の発熱

• 乾いた咳（２～３週間続くことも）

• 倦怠感、頭痛、のどの痛み
  などの症状が見られます。

🚨流行の背景

ここ数年は新型コロナ対策で流行が抑えられていましたが、
マスクや行動制限が緩んだことで久しぶりに流行が再燃しています。
そのため免疫を持っていない子どもたちの間で感染が広がりやすくなっています。

🧪検査について

マイコプラズマ肺炎は、症状だけでは風邪やウイルス性の気管支炎と区別がつきにくいため、
いくつかの検査を組み合わせて診断します。

主な検査方法

1. 迅速抗原検査（鼻やのどのぬぐい液）
   　→ １５分ほどで結果が出ます。小児科や内科の外来でよく行われます。
   　ただし、感度はやや低めで、発症初期には陰性になることもあります。

2. 血液検査（抗体検査）
   　→ マイコプラズマに対する抗体（IgMやPA法）を調べます。
   　初期には陰性でも、数日後に再検査して上昇が見られれば確定診断に近づきます。

3. 胸部レントゲン
   　→ 肺の炎症の広がりを確認します。乾いた咳が長く続く場合や発熱が続く場合に実施されます。

4. PCR検査
   　→ より正確に菌の遺伝子を検出できますが、一般のクリニックでは外注検査になることが多いです。
   　診断確定まで１～２日かかる場合があります。

💊治療と注意点

マイコプラズマ肺炎は一般的な抗生物質（ペニシリン系）では効かないため、
**マクロライド系（クラリス、アジスロマイシンなど）が使われます。
ただし、近年は耐性菌（薬が効きにくいタイプ）**も増えており、症状が長引く場合もあります。

🧍‍♀️こんな時は受診を！

• 風邪が治らず 咳が１週間以上続く

• 熱が数日下がらない

• 家族や学校で同じ症状の人がいる

そんなときは早めに医療機関を受診してください。
必要に応じてレントゲンや抗体検査、抗原検査を行います。

😷人にうつる？

はい、マイコプラズマ肺炎は人から人へうつります。

• 主な感染経路は咳やくしゃみによる飛沫感染です。

• ウイルスのように空気中を長時間漂うわけではありませんが、近距離での会話や接触で感染します。

• 家族内感染・学校内感染が多く、特に兄弟姉妹やクラスメート間で広がりやすいです。

• 潜伏期間（感染してから発症まで）は２～３週間とやや長めです。

🌿予防のポイント

• 咳エチケット（マスク・手洗い）

• 十分な睡眠と栄養

• 家族内でのタオル・食器の共用を避ける

• 咳がある間は登校・登園を控えることも大切です