家庭医が増えれば地域住民の寿命が延びる！という報告｜ブログ｜習志野台の内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

今日は家庭医（ホームドクター）をもつメリットをお話しします。

実はプライマリ・ケア医（地域の家庭医/総合診療医）が増えると地域全体の平均寿命がのびるという研究報告があります。

アメリカの超有名な医学雑誌 JAMAに載ってます。

（元論文https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2724393）

２００５年から２０１５年にかけての調査ですが、人口１０万人に対し、

家庭医が１０人増えると平均寿命が５１．５日延びるという調査結果がでました。

家庭医に対して（臓器）専門医が人口１０万人に対し１０人増えると平均寿命は１９．２日のびる

という結果でした。

その最大の理由としては

家庭医（ホームドクター）をもつと患者さんの治療負担が少なくなるからです。

何でも相談できる医師が近くにいて、いつでもかかれること、何かあったらなんでも相談できることが

臓器専門別になり、細分化されてしまっている日本の医療にはとても必要です。

皮膚疾患や整形外科疾患、耳鼻科をはじめ、わざわざ専門医にいかなくても家庭医において治療できる

ことがかなり多いのです。

あちこちかかり、時間とお金などの治療負担を減らせることはおろか、

一人の医師がしっかり総合的に診療していく方が効率的なのです。

特にご高齢者や小児に関しては複数の医療機関にかかられて、薬が多くなったり、だれが総合的に治療責任を

取れる医師なのかがはっきりしないことが多いです。

それを一つの医師にかかりつけ家庭医としてゆだねるという

「かかりつけ医構想」についても厚労省が数年前から力を入れております。