風邪は自然に治ります。じゃあ、なんで病院に行くの？？｜ブログ｜習志野台の内科・小児科・皮膚科・アレルギー科

寒くなってきて風邪も多くなってきております。

風邪についての対応をお話しします。

★熱

ウィルスや細菌と戦うために体温が上がります。自然な反応なのです。

その時、解熱薬はほとんど効きません。飲んでも意味がないかというと

痛みには効果があるので、機嫌の悪いお子さんには積極的に与えてもいいでしょう。

単なる風邪の場合はほとんどの場合は３日程度で解熱。

もしそれ以上かかるのであれば他の病気の可能性もあるので受診が必要です。

★咳、鼻水

発熱、咳、鼻水、咽頭痛みがあれば１００％近く「風邪」です。

病院に来ても特別な検査や薬はないのです。

咳止め、鼻水止めの薬には本当に効くという科学的根拠がありません。

薬を服用したのと何もしなかった患者さんでは差がつかなかったということです。

多少咳の回数は減ったけれど治るのに時間がかかったというのはそのためです。

ただし、病院では治療よりもその咳は喘息や肺炎ではないのか？鼻水が増えているけれど

蓄膿症は大丈夫か？中耳炎はないか?という点をしっかり診ます。

風邪のときに早めに抗生剤をもらっても肺炎を防ぐことはできません。

安易に抗生剤をもらうことで耐性菌ができてしまったり、後々の治療に不具合を生じることが多くあります。

もらった処方箋に抗生剤は含まれていないかきちんとチェックしてください。

抗生剤を処方された場合は、医師に「抗生剤服用の意味や診断名、どうしても飲まなくてはいけないのか」ということを

きちんと尋ね、納得した形で治療を受けてください。（特に小さなお子さんは要注意）

風邪の症状は確かにつらいですが、症状を薬で無理に抑えようとしてもなかなか治りませんし、

副作用も出ます。

風邪は自然に治りますよということを伝え、またしっかり風邪であり、他の病気ではないと

患者さんに伝えてあげることが地域医療を守る最前線の医師の責務だと感じております。